お石の幸せを願って「御宿かわせみ 十三歳の仲人」

かわせみシリーズも、終盤に近付いてきました。三十二冊目の今回は、レギュラーメンバーのお石に大きな転機が……。

山猿と言われたのは既に昔、明るく気立ての良い、器量よしの娘に育ったお石ちゃん。

そんな彼女に、大店の息子から嫁に来て欲しいと話が……。

先方は乗り気ですが、お石はまだ色恋に奥手なのか、気乗りしない様子。

そうこうするうちに、相手の店が火事になって……。

自分の不幸に浸って、お石や周囲の親切を拒絶する男に、怒りが沸きます。結局、辛い結末に……。

まだお石に縁談は早かった、本当に誠意のある男性に会えるよう、祈るるいさん。

そして別の話では、気分転換に法要の手伝いに行くお石。

そこでは、かわせみと縁の深い大工の棟梁・小源と再会。

お石はならず者に囲まれますが、なんと投げ飛ばして撃退。ところが、それがキッカケで逆恨みされて……幸い未遂で済みますが、彼女を犯そうとした男を、殺してやる!と殺気立つ小源。

どうやら、秘かにお石に惚れていたようで……。二人の仲を、そっと見守る東吾達。

そして表題作では、お石の実家から縁談が……。

このままでは、お石が他の男に嫁いでしまう。

お互い意識しているのに、口に出せない二人。

そんな小源に、東吾の息子である麻太郎が、子供ならではの率直な激励をします。

今回の仲人は、東吾の幼い息子と娘。皆が笑顔になる結末に、拍手を送りたくなります。

それにしても、麻太郎は東吾にそっくり。聡明で勇気のある姿に、将来が楽しみになります。