乃南アサさんの「詐欺師」にとても共感しました

乃南アサさんと言えば、どちらかというと日常の恐怖を小説にしている人ですが、この「詐欺師」という小説は、ちまたに良くある話という感じでした。

たくさんの女性を騙す男が主人公なのですが、この男、カツラを何個も持っていたり、名刺もさまざま、靴もシークレットブーツとあらゆる嘘で固め、女性を手玉にしていたんです。

でも世の中の女性って、男性の外見に惹かれるわけじゃないんです。

優しくて、自分のことを大切にしてくれる人。

そんな人なら多少足が短かろうが、不細工だろうが関係ないんです。

男の人は女性を選ぶとき、顔オンリーですが、女は違います。

そこのところ、この詐欺師はよくわかっていたのでしょうね。

騙された女性はみんな社会の波にもまれつくした女性なんですが、コロリと騙されました。

週刊新潮にワイドショー的な事件簿ってコーナーありますよね。

あんな感じに詐欺師のストーリーは始まるのです。

傍からみたら、なんであんな男、と思うような人でも、本人がよければいいんです。

毎日「可愛い」と言ってくれたり、頭をなでてくれたり、小さなことでもほめてくれる男性に、心ゆるすのですよね。女は。

作家の三浦綾子さんのご主人も、奥さんをいつもほめていたんですって。

それも人が言わないようなほめ方をするんです。

綾子の鼻の穴が可愛いとか。

いくつになっても女は褒められたい。

詐欺師に騙される要素は、みんな持っています。