17人のわたし(リチャード・ベア)

 虐待で多重人格障害(解離性同一性障害)となった女性カレンが、精神科医リチャード・ベアの助けにより問題を解決していく物語です。

タイトルにあるようにカレンの中には、初め17人の人格が存在していた。男性に女性、子供に大人にとさまざまな人格の存在するカレンを精神科のリチャード・ベアが10年以上の歳月をかけて治療に当たった診断をもとに非常に興味深く描かれている。人格が新たに生まれる理由として、強い痛みや恐怖が限界を超えると防御壁として自分を守るために生まれる。

そのような体験を17人の人格を作るにいたらせる理由とはどんなものだろうか?と興味を持ってもらえるのではないだろうか。そしてはじめてカレンが診察に来た時カレンは他の人格の防御壁によって虐待の記憶や他の人格に関する記憶が解離している。そのことによって理由がわからないストレスや疲労に悩まされている。リチャード・ベアはカレンの人格を統合させるために人格一人一人と話をしていく。

人格それぞれの個性や負ってきた役割、その人格だけが知っているカレンの記憶、そのどれもが興味深いものばかりです。統合による虐待の記憶や、他の人格が負っていた感情などを少しずつ取り戻すことによる苦痛と闘いながら、それでも取り戻した感情による人らしい喜びを得られるようになっていくカレン、内容はけっして軽くはありません。ですが内容に引き込まれるので読みやすいと思います。絶対読んだほうがいい本だと断言できる本です。ぜひ一度手に取っていただきたい一冊です。